茨城県土浦市にある保護犬シェルター『キドックスファーム』の見学に行ってきました。
「キドックス」に聞き覚えがある人がいるかも?
いたら、嬉しい。
以前、保護犬カフェ『キドックスカフェ』のことを記事にしたことがあります。
カフェに出勤していない時、保護犬たちがいるシェルターがキドックスファームってわけ。
あ…タイトルで分かっているとは思うけど、今日の記事は片付けとか全く関係ありません。
私の書きたいことを自由に書こうという企画(笑)
いつも自由だけど…。
キドックスの活動に感銘を受けて、今度はシェルターも見学させてもらったわけだけど…
NPO法人キドックスは、こんな活動をしています。
- 不登校や引きこもりなどの悩みを抱える青少年の支援
- 飼い主に捨てられた犬の心と身体のケア
- 保護犬が家庭で暮らすためのトレーニング
- 保護犬の里親さんを探す譲渡活動
殺処分されてしまうたくさんの捨て犬たち、
成育過程で様々な悩みを抱えて次の一歩が踏み出せない青少年たち、
両者にとって再出発となる場を創るべく活動している。
私がお邪魔した日、その時間帯は若者は2人しかいなかった。
多い時は、6~10頭いる保護犬たちをいっぺんに散歩できるくらい
若者の人数もいるんだって。
とは言え、保護犬たちは既にスタッフの方と朝の散歩は済ませてます。
1日に4回くらい散歩に行ける時もあるというから幸せですね~。
スタッフの方が若者に、保護犬への指示の出し方を教えながらお散歩に。
人が先に出て、「よし!」って言われたら、出てOK。
このトレーニングを繰り返すことで、保護犬たちは脱走を図ろうとした時に
ココから出ることを一度躊躇するんだって。
しっかり言うことを聞いて、「よし!」の後、若者に続くトビィ。
その時、リードを持つ若者の手が震えているのが見えました。
この子にとって、行動一つ一つが勇気のいることで、
それでも、自分の意志で前に進んでいる。
キドックスの門を叩いた時は相当な勇気がいったと思う。
もちろん、通ってくることだって毎回、葛藤を繰り返してるのかもしれない。
でも、最初の一歩を踏み出したことで、
そこから先の二歩三歩に寄り添ってくれるキドックスのスタッフと出会うことが出来た。
こうして人と信頼関係を築くことが、自立を目指す若者たちにとっての土台になるんだろうな…と思ったよ。
保護犬たちも同じ。
人と信頼関係を築くことで、人間社会で幸せな犬生が送れる。
放し飼いで放浪していたところを保護されて、
飼い主が分かっていたのに迎えに来てもらえなかった今太郎。
前へ前へ出るタイプではないけど、ちゃんとお座りして
アドバイザーの先輩塚本さん(←私が誘った)からおやつをいただく。
そんな今太郎は超優秀で、今いる保護犬たちの中で唯一のAランク。
月1回、担当の若者と保護犬のテストが行われるんだって。
人と犬が信頼関係を築きながら、成長していくんですね。
私がゴチャゴチャ書くより、いただいた冊子の中の『ある若者と犬の話』が
お互いの成長を手に取るように感じられるのでご紹介。
貼っても、読めないよね(笑)
引用するよー!!!
〇月×日 春 初めてのキドックス
今日は初めてキドックスにグリという新しい犬がやってきた。グリは1日中ハウスの中にいて、ふるえが止まらなかった。さわろうとすると逃げる。きっと、まだ人にも場所にも安心できないのだろうけど、そんな姿をみているとボクまで落ち込み辛い気持ちになる。
▢月△日 夏 まだまだお互い練習が必要
グリはトレーニングも前向きではなく、散歩も拒否されて、心が少し折れそうになる。グリが今どんな気持ちでいるのかわからない。僕の調子が悪い時は、グリの調子も悪くなり、逆に僕の調子がいい時は、グリの調子も良かったりする。不思議だ…。
△月〇日 秋 僕の気持ちの変化
最近のボクは、グリに対して少しずつ自然体になれてきた気がする。それがグリにも伝わったのか以前よりもグリの表情がやわらかくなり、笑顔も見せてくれるようになった。でもまだ知らない人には自然体でいられないようだ。僕も人に対して同じだから、グリの気持ちが何となくわかる気がする。
×月▢日 冬 グリの変化
ぼくと一緒に経験をかさねて人に慣れてきたグリ。最近はキドックスに知らない人が来ても怯えることなくのびのびとしている。この前なんて、お客様に遊んでほしそうにお腹をみせてじゃれていた。前のグリでは考えられない。すごく驚いた。トレーニングの成果もあってか苦手なことをしてもガマンしてくれることが多くなった。グリのメンタルが大分強くなった。早く里親さんが見つかり、幸せになってもらいたい。
〇月△日 春 グリの初めてのチャレンジ
グリが里親希望の方のお家へいったが、しばらくして戻ってきた。お互い相性が合わなかったようだが、戻ってきたグリは家庭での生活を経験し、何だか一回り成長したように見えた。
×月〇日 冬 グリに本当の家族ができた
グリと出会ってから2回目の冬がきた。
グリはとうとう本当の里親さんと出会うことができた。別れの寂しさはあるけど、それ以上にグリが家族の一員になれたことが自分のことのように嬉しい。だから、里親さんの家から脱走したと知らせを聞いた時はすごく心配で、すぐにグリの家に飛んで行った。
何時間歩いて探しても見つからず、この日は眠れなかった。でもその日の晩、グリは自分から家に帰ってきた。グリはきっと、もう自分の家はここだとわかっているんだ。
〇月▢日 春 変わらず元気そうなグリ
グリが里親さんと一緒にキドックスへ遊びにきてくれた。すっかり家庭犬になっていたグリは、ずっと笑顔で、人が沢山いる中でも落ち着いていて、知らない人からなでられても安心しきった表情だった。きっとグリはもう一度、人を信じる道を選んだんだ。僕は、仕事の面接を受けることにした。
諦めずにチャレンジするグリをみて、僕も負けてなんていられない。僕も、もう一度自分を信じる道を進んでみたい。
グリ、ありがとう。
以上!!
大学時代、伊勢丹アイカードカウンターで早打ちのバイトしていて良かったな(笑)
グリさん↓↓
本には、他の若者と犬のお話も載ってるよ。
来るらしい(笑)
8割は犬が好きで来るみたいなんだけど、2割くらいは特に…って若者もいるんだって。
そして、犬は好きだけど犬とトレーニングをするのは苦手…という若者も。
そんな若者たちは、畑作業をしたり、
代表理事上山さんのお父さん指導のもと?木工作業をしているよ。
お邪魔した時は、ウッドデッキを作っていた。お父さんと言っても若いからね。
代表の上山さんはじめ、スタッフの方たちもみんな若いんですよ。
私から見たら、スタッフの方たちも若者だ(笑)
若いのにホント、すごいな~って思う。
木工部が作った作品は、キドックスカフェで販売しています。
こういう作業が向いている子は、休み時間に保護犬たちに癒されたりしてるんだって~。
キドックスファームは申し込めば見学できるよ。
見学料が寄付として使われるのも嬉しいですね。
詳しくはコチラから
保護犬たちと触れ合いたい!という方は、カフェに遊びに行ってみてね。
トレーニングを積んで、人と接するのに慣れてきた犬と若者が迎えてくれます。
カフェでの飲食代も寄付になるよ。
キドックスに保護された時には、ボロボロだったすだち。
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だいぶ毛も生えて元気そうでした!!
カフェデビューも近いかも?
口の中も大人しく見させてくれて、お利口だよね~。
NPO法人キドックスのホームページは↓↓コチラからどうぞ。